この記事では ファーストリテイリング【9983】の株価 が今後どうなるかを予想しています。
こんにちは、みんな島(@minnajimaai)です。

以下の数字をご覧ください。ファーストリテイリング及び、ユニクロ(国内単体)、海外市場の上期決算です。
- ファーストリテイリング
2019年8月期上期(決算日は8月31日)
売上収益 1兆2,676億円(前年比6.8%増)
営業利益 1,729億円(同1.4%増)
- 国内ユニクロ
売上収益 4,913億円(前年比0.5%減)
営業利益 677億円(同23.7%減)
- 海外ユニクロ
売上収益 5800億円(前年比14.3%増)
営業利益 884億円(同9.6%増)
こうやって見ると、まるで 国内ユニクロ だけが悪役の如く見えます。
「 減収減益 」とはいえ利益は出ていますし、海外事業などを細かく見れば赤字のものもあります。といっても
- 大したことない!
- 問題なし!
とはなりません。また順調な海外、とりわけ成長著しい中国市場にも、潜在的な不安が見え隠れしています。
そこで本日は、グローバルな視点で今後の株価の動きを予想しなくてはいけない ファーストリテイリング【9983】について記事にします。
尚、本ブログで解説した他の銘柄はまとめページに一覧にしています。

ファーストリテイリングの株価【9983】ユニクロのなぜ!
ユニクロ不振の原因(国内)
- 暖冬
コンビニは、その日の天気や気温で弁当の種類や数量を調整します。天気・天候の変化による需要を読み取り、それを売り上げにつなげていくわけです。
もちろん他の条件も影響しますよ。そして、アパレル業界こそ天候の影響を強く受けます。
今冬(2018~2019)は暖冬でした。コンビニと違い「日毎に調整」とはいかないアパレル業界。各社ともそれぞれ差はあれど、暖冬が売り上げの数字となって響きました。
「 寒い季節には寒く、暑い季節には暑く 」
今回の暖冬により、消費者は触手が”服”に伸びづらい状況だったわけです。
12月~1月に気温が下がったことにより売り上げを伸ばしましたが、減収減益を覆すまでには至りませんでした。
- 減益
大きすぎない?と感じてしまいます。売上は0.5%しか減ってないのに、利益が1/4近く(23.7%)減っているのは、費用が増しているからです。

衣料品は「 今年売れなかったから来年 」とはいきません。
売れにくい商品にテコ入れするには値下げ、値引き販売が効果的です。しかし、当然利益はその分減少してしまいます。
また売れなければ在庫は増加し、その増えた在庫管理のためのコストも発生、費用が押し上げられます。
それ以外にもEコマース増(7.5%→9.9%)に伴う物流費や、倉庫の自動化(有明プロジェクト)等の設備投資も関係しているでしょう。
ちなみに、ユニクロと規模は違えど注目の的 (株)ZOZO【3092】の株価予想!2019年は買いなのか?売りなのか? も気になりますね。

ファーストリテイリングの株価は今後はどうなる?
ユニクロは減益をどう対策する?鍵は中国!
天候が売り上げに影響するのは分かりましたが、如何せん自然は大企業といえどコントロールできません。
長期予想である程度の傾向は掴めるとはいえ、それに合わせた商品開発や広告戦略は至難です。

そこで解決策の一つとなるのが Eコマース です。
暖冬の中でも順調にシェアを伸ばしており、天候不順にも効果的です。
ユニクロの店舗受け取りにすれば送料無料な上、お店に来てもらえるといった利点 もあります。
国内市場において、Eコマースは様々な意味で鍵となるのではないでしょうか。

少し話を脱線させて下さい!
ドルチェ&ガッバーナとベンツ、前者はファッション、後者は自動車です。
一見つながりはありません。しかし両社は共に 中国でトラブルを経験 しています。
市場から締め出される トラブル
トラブルの詳細は割愛しますが要約すると 中国の消費者を怒らせた これに尽きるでしょう。
ドルチェ&ガッバーナの場合、発端はファッションショーのための動画でした。
その後、対応のまずさもあり 市場から締め出される という大きな不利益を被っています。
ベンツは客からのクレーム対応ですが、ドルチェ&ガッバーナの顛末を見て不安になったのか、過剰に 忖度(そんたく)した解決策 を客に提示することになります。
良い傾向とはいえません。
中国市場の大きさと国力は、一時の驚異的な成長速度でないとはいえ人口や経済力など、市場規模は十分以上に巨大です。
世界的に更なる発展を遂げたいと企業が思うなら、中国を無視するのは賢明ではありません。
ただ、個人にしろ国にしろ、急な成長は多かれ少なかれ自身の慢心を生みます。
要するに…「 わがまま 」です。
しかも(市場として)力もあります。対応が後手後手回ったり、その場凌ぎの対処に終始すると信頼性があっという間に地に落ちてしまうでしょう。

ユニクロの 中国戦略 は流石です!
現在の中国市場における成功は、そのトップに据えた 人材によるところが大きい と考えられます。
- 中国生まれ中国育ち
- 日本の大学院を卒業
- ファーストリテイリングに入社
当時の売上高は数百億、そこから現在の地位まで上り詰めた 生粋のユニクロ社員 です。
中国もユニクロも知り尽くした人物だからこその経営手腕と言えるでしょう。

現在は1級都市中心ですが、2級3級都市への展開も期待できますね。
結論

「 買い 」です。大きな問題は見当たりません。
国内市場は、Eコマースの普及で回復に乗ると思われます。
そして海外の鍵、中国市場は中国経済の減速と、政府が進める「 一帯一路 」などが絡み、国際的政治問題化しないか、そちらの方が懸念材料でしょう。
「 一帯一路 」がどのようになるか…。
「 買い 」ではありますが、注意深い観察は必須ですよ。
※中国人を個人レベル単位で「 わがまま 」と言うつもりはありません。
最後までお読み頂きありがとうございます。ユニクロと関係性が高い記事をピックアップしていますので、ぜひ読んでみて下さい。



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